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ほぼ日刊三浦タカヒロ。

「野菜ソムリエの料理教室:仙台市」

多様な食生活が当たり前になりました。お店の陳列棚に、初めて見る野菜が年々
増えてはいませんか。どう食べるのが美味しいのか、いったい誰に聞けば良いの
でしょう。

そんなもやもやした思いを抱えて、仙台市福祉プラザで開催された野菜ソムリエ
による「旬の地元野菜が主役」の薬膳料理教室にお邪魔しました。
主婦や学生に混じり、JAの営農担当さんや、料理店の方、大学食産学部の先生な
どもおられて積極的に生徒としてレクチャーを受けていました。

最近よく聞く「野菜ソムリエ」とは、「野菜や果物の美味しさや楽しさを理解し
伝えることが出来るスペシャリスト」として生まれた民間資格。
7月5日に仙台で行われたシンポで、協会理事長の福井栄治氏は「主婦層から
食産業分野まで、野菜や果物の魅力を学び、自ら楽しみ、さらには身の回りの人
々に伝えていくことが社会的使命」と熱く語っていました。

「野菜ソムリエ資格を取得し、さらに業務に活用させていきたいです。」とJA仙
台営農部の武田亜沙美さん。JA仙台では地産地消をひろげていくために、営農職
員の野菜ソムリエ資格取得を進めているそうです。
JAだけでなく、農産物の生産販売流通に関わる方や食品産業を生業にされている
方、さらには主婦層に至るまで、野菜ソムリエ資格取得が急拡大しています。全
国で資格取得は2万人、東北6県でも1,000名を数えるとのこと(2009年3月末
日現在)。
調理テーブルの上には、野菜ソムリエの花屋さんによる、野菜が主役のアレンジ
メントが飾られていました。
地元食材の新たなレシピ開発に役立てたいとは、地元の料理店の方。

今回の講師は堀桃の屋号で県内外で活躍する野菜ソムリエの堀敦子さん。
二十四節気から医食同源・身土不二・一物全体・地産地消をコンセプトに、旬の
食材を使った薬膳&スイーツ教室、季節の野菜と果実を主役にフルコース料理の
料理教室を開催されています。以前「名取のセリ」を素材に開催したご縁で、今
回は名取市下余田地区の梅雨の旬野菜「みょうがたけ」で薬膳的なフルコースを
調理し学ぶことができました。

料理の主役は肉か魚でそれを補完したり結合したりするのが野菜や調味料の役割
と思い込んでいましたが、そんな思い込みがどんどん崩された感動的な教室でし
た。参加者さんも発見と問答とを繰り返しながら段取りよく調理をすすめ、野菜
どうしの相性を学んでいったようです。

食育だけでなく食べ方提案が求められつつある生産農家目線でも、原点である素
材の味からさらに新たな滋味が思いがけず発見できました。野菜の利用について
視野をあらたに広げ、主役脇役と変幻自在の可能性を見いだせたように思います。


「食はいのち。体は食べたもので出来上がります。美味しく楽しく健康な生活
は、地元の旬の食材と調味料で。」と堀さん。今回は、「ミョウガタケの笹かま
ロール・半夏生養生アンティパスト」「ミョウガタケとトマトのザーサイだれ」
「ミョウガタケフライ2種」「豆腐ポタジェ」「黒酢酸辣湯」などを学びました。

次回は7月29日、丸森町を会場に、柿の葉寿司を中心に雑穀と季節の野菜を中
心に季節ごと年4回開催予定とのこと。詳しいお問い合わせは丸森町農業創造セ
ンター TEL0224-72-3028まで。


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